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シチリア イタリア
創設年: 2000年
生産量: 年間 95,000 本
敷地面積: 全面積56 ヘクタール、内22 ヘクタールは高密度栽培
メーカー: マルコ・ディ・セッラマッロッコ
このワイナリーの歴史は、シチリアの年代記と深く関わっています。1624年、スペインとシチリアの国王フィリップ4世は、公式に土地をセッラマッロッコ男爵へ授与しました。当時、すでに高い生産性がある良質なヴィンヤードとして知られていたその土地は、ペストの世界的大流行がイタリア全土とシチリアを襲った際に、苦しむ市民の受け入れに尽力したことへの感謝の意として、男爵に送られたのです。 現在のワイナリー運営は、ロンドンでのキャリアを終え帰郷したマルコ・ディ・セッラマッロッコ氏が行い、世界クラスのワインを生産するため、栽培に精力的に取り組んでいます。ヴィンヤードの面積は22ヘクタールあり、それぞれのヴァラエタルは、土壌分析の後、Cru(クリュ)として植えれます。これにより、最適な土壌と環境のもと、それぞれのヴァラエタルが栽培されます。
そのため、それぞれのヴィンヤードには名前がつけられ、Cabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニヨン)は""Vigna del Capitano""(ヴィーニャ・デル・キャピターノ)、Pignatello(ピニャテッロ)は""Sammarcello""(サンマルチェッロ)、 珍しいシチリアのヴァラエタルである Cabernet Franc(カベルネ・フラン)は""Sammichele""(サンミケレ)、 Zibibbo and Grillo(ビジッボとグリッロ)は, ""Delle Quojane""(デレ・クオイアーネ)、, Nero D'Avola(ネロ・ダーヴォラ)は""Sakkara"" (サッカラ)と ""Del Baglio""(デル・バグリオ)と言います。
ワイナリー、そしてあなた自身についてお聞かせください。
セッラマッロッコ邸の領主でありサレーミ地区司法省の長である、ドン・ファン・アントニオ・マロッコ・イ・オリオレスは、1624年、スペインとシチリアの国王フィリップ4世により、セッラマッロッコ家初の男爵に昇格しました。これは、シチリア全土を襲ったペストの世界的大流行に苦しむ地域住民を敬虔に助けるドン・ファン・アントニオの努力に、感謝の意を評してのことでした。
苦難の状況下にみせた勇敢な行為は、島の土地の進呈とセッラマッロッコ男爵の誕生をもたらしました。この土地そして伝統と同時に、ワインメーキングは現代へと受け継がれました。
ロンドンにある保険会社Lloyd社でキャリアを積んだ後、我が家の伝統に基づき、2000年に、土地の所有権を管理する目的でイギリスから帰国しました。
2013年に、セッラマッロッコのワイン生産業とヴィンヤードは、Cruまたはマイクロゾーニング記録を行った初のヴィンヤードとして、ヴィンヤード・オブ・セッラマッロッコとして広く知られることとなりました。 現在、セッラマッロッコは、さらなるマイクロゾーニング研究に基づき、高密度なブドウ栽培を行う22ヘクタールの土地を含む、合計60ヘクタールの土地を誇るワイン畑です。
ワイナリーの地域と、地理的環境によるワインの特性を教えてください。
島の西海岸に位置し、エリスワイン街道DOC(統制原産地呼称)の中心であるエリチェの麓にある、セッラマッロッコのヴィンヤードからはエガディ諸島を一望する絶景が見られます。シチリアならではの斜面に囲まれたその土地は、木々が茂るエリアと傾斜がある区域があり、昔からワイン造りの呼び声が高い土地でした。主にミディアムテクスチャの石灰質による土壌で、粘土質の泥・砂利・石が入り混じっています。
その昔は海底であったことから、ブドウ樹の自然な育成に必須となるマイクロミネラル分が豊富に含まれています。 最適な風、海岸特有の微気候が望めるその土地は、海抜350メートルならではの風が吹き、日中と夜の激しい寒暖差があります。セッラマッロッコの土地は、イタリアの古代遺跡の1つ、セジェスタ神殿と劇場から約6キロに位置しています。
地域の歴史と文化は、どのように生活様式またはワインメーキングに影響を及ぼしていますか?
1ヘクタールに、ブドウ樹が 6,250本から9,524本という高密度のなか栽培されます。それぞれのヴァラエタルの個性を生かし、土壌のテクスチャにより自然に強化されるよう、1つのつるからの収穫量は低く抑えられてます。ブドウの質にこだわるが故の結果です。
また、祖父がラフィット・ロートシルト男爵から受け継いだブドウの樹を再起させ、保存しています。 セッラマッロッコではピニャテッロ、 ネロ・ダーヴォラ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、ジビッボ、グリッロ、 シャルドネ、インツォリアのブドウのヴァラエタルを栽培しています。 ヴィンヤードは、ヴィーニャ・デル・キャピターノ、サンマルチェッロ、サンミッシェル、サッカラ、 デレ・ クオイアーネ、 デル・バリオの6つの畑に区画されています。
ワインメーキングにおいて、これまでで一番の思い出はなんですか?
2021年の5月のことです。私のヴィンテージ初物となる、2001年もののセッラマッロッコを試してみました。たったの6本しか残ってなかったんです。スイスからの輸入物のチーズと食べ合わせてたのですが、それはもう、最高の出来でした。マインドブローイング(驚くべきテイスト)としか言いようがありません。リトマス試験による20年後の結果報告とでも言いましょうか、私たちの歩んできた道は正しかったことが証明された瞬間でした。
初めて造ったワインについてお聞かせください。
これもまた、2003年の7月8日にボトル詰めを行なった、セッラマッロッコ 2001です。父に捧げたワインです。私の行いの全て、それは父との記憶の中で行います。父の教えと原則に習っています。
歴史的に、トラーパニの地域は、ワインメーキングに適した領主が多くいることで知られていました。 66.000ヘクタールにブドウが植えられていますが、今では、この地域はヨーロッパでもっとも広大な面積のワイン生産地域と見られています。
私たちは、低い収穫量による生産に重きを置いています。なぜなら、私たちは収穫量が低いことは、質の向上に繋がると信じているからです。
あなたにとってワインとは?
「つながり」です。私の祖先と土地、ワイン畑、自然を「つなぐ」レガシーです。
サステイナブルワインメーキングの未来についてお聞かせください。
サステイナブルなワインメーキングとは、ブドウ本来の品位を守る上で、必要不可欠なプロセスであり、私たちのワインのアイデンティティであると思います。 環境を保護し保全するための持続可能なワイン造りは、社会的責任を果たし、経済的な実効性を維持し、良質なワインの生産につながります。 ヴィンヤードからワイナリーまでの個々の工程において、果実本来の品位を維持すること、そして果実の官能性を伝承することが重要です。それを達成するには、環境への影響が低い農薬と、除草剤を使用しないサブラインの機械的処理の使用を同時に可能にする、十分に注意を払った生理学的トリートメントの使用が必要とされます。 収穫を手作業に特定することで、持続性あるブドウの品質が約束されます。
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