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トスカーナ州 イタリア
創設年: 1998年
生産量: 150,000 本
敷地面積: 総面積 16.5ヘクタール/スヴェレートの自社所有のヴィンヤード(栽培総面積 13.5 ヘクタール)、契約農園面積 10 ヘクタール
リヴォルノ近郊のマレンマ地方の北部に位置するカサデイのワイナリー。ここでは素敵なことが起こっています。ワインメーキングのマスターであるステファーノ・カサデイが、ソノマのワイン生産者であるフレッド・クラインの助けを受け、慎重なる土地と土壌の質のリサーチを経て、このワイナリーは誕生しました。カベルネ ・フランやプティ・ヴェルドのような国際品種を使いワインの傑作品を生み出すというゴールを掲げる、トスカーナとアメリカの専門知識の融合。1つひとつの区画(イタリア語ではフィラーレ)は、愛情いっぱいに、注意深く、作業と手入れがなされています。ステファーノはワインメーカーとして、自身と自然との関係性そしてワインメーキングの作業がもたらす環境への影響をより深いところまで掘り下げました。その結果、独自の有機農法である「Biointergrale」という方法に従い、彼はワインを生産しています。
「Biointegrale」は、より一般に知られている有機栽培を採用した管理とプロトコルから一歩進んだ農法です。環境保全と環境への意識を向上する努力の両方を、次の段階へと高めたものです。収穫にはトラクターを使用せず、代わりにコントワ種の馬を利用し、排気ガスを排出しないだけでなく、土壌に優しい作業を行います。また、農薬を使用しない代わりに、ブドウ農園の敷地内ではアヒルや羊が自由に走り回り生活しています。これにより、植物を害虫から守り、雑草を減らすことができます。 ステファーノにとってのワイン造りとは、シンプルであるもの;ワインとは、ブドウを発酵させて造るアルコール飲料。彼はそれを実行しています。彼が造るワインは、自然発酵を採用し、一切イースト菌を加えません。そしてセラーの奥深くで、アンフォラの中に入れて眠らせます。彼は、ボルドー大学で取得したワイン醸造学とブドウ栽培学の技術的な知識を大いに活用しています。
ワインを開けると、ディテールにまでこだわり抜いた情熱と気配りが感じられます。先祖代々受け継がれ、深く結びつく自然とのつながりと、職人技がなんとも心地よいワインです。まさに芸術品、人生を豊かにし、同時に味わいが喜びを与えてくれます。
ワイナリー、そしてあなた自身についてお聞かせください。
サンジョヴェーゼの大事な経験から、数ある国際品種の中でも、「道徳感」と「美学」が共存する国際プロジェクトを手がけてみよう思いました。
マレンマ地域を探索し、このプロジェクトに適した場所として、上部は高いミネラル質で、下部は沖積土からなるスヴェレートの土地を選びました。プロジェクトの準備をしている時、カリフォルニアのソノマ地域の重要なワイン生産者であり農園とホスピタリティ業を築くフレッド・クラインとランチに行きました。会ってすぐに意気投合し、まるで幼少期の友達のようなつながりを感じました。私たちのコネクションは、ワインに対する考え方、自然に対する敬意、そして家族へのプライドを共有することでより強くなりました。その時フレッドはイタリアでのワインプロジェクトを探していました。話せば話すほど、スヴェレートでの私のプロジェクトが、彼が求めているイタリアでのプロジェクトと一致していることがわかりました。
そのため、テヌータ・カサデイを始めるのはごく自然な成り行きでした。そしてバイオダイナミック農法のアイデアを適用し、バイオダイバーシティにおいて意義ある上質なワインを造るために力を合わせることにしました。要するに、自然という力、ヴィンヤードの植物と動物、そして働く人々への敬意がある場所です。
日常のワインの楽しみ方について、お聞かせください?
ワインには2つの飲み方があります。1つは職業的なもので、日々共に作業するコラボレーターと目標に向かい、そして商品に関して話し合いながら、深い分析と注意力を要する飲み方です。もう1つは、友達と楽しく飲むこと。その場合は、シンプルで飲みやすいワインを好みます。
ワイナリーの地域と、地理的環境によるワインの特性を教えてください。
カサデイ園では、スヴェレートの明るさと暖かさ、土壌と気候の条件などから、畑の性質と環境によく調和する国際品種を育てることにしました。カベルネ ・ソーヴィニヨン、カベルネ ・フラン、プティ・ヴェルド、メルロー、シラー、モスカート、アンソニカ、ヴィオニエになります。ブドウのパーフェクトな成熟度と、エレガントで良質、かつ素晴らしい酸味のプロフィールを備えたワインができることが、何よりのご褒美です。
地域の歴史と文化は、どのように生活様式またはワインメーキングに影響を及ぼしていますか?
2013年以降、私たちのバイオダイナミック的アプローチは、フローレンス大学と技術科学委員会が開発した新しいエシカルプロトコル(倫理的・道徳的な方法)へと進化しました。これにより、私たちの全てのワイナリーで採用している、十戒により閉じ込められていたBiointegrale哲学は、日の目を浴びたのです。より深く理解するために、私が重きを置いている大切なポイントは3つです;作業において、ローマテリアル(素材)になるべく手を加えない。ヴィンヤードとセラーの両方で、化学薬品を一切使用せず、マイクロバイオロジーを尊重する。企業としても作業においても、なるべくローカルなリソースを採用する。これにより、地元地域に富が還元されます。豊かな土壌を大切にするために、土を圧迫することを避け、植物が奥深く根付くことを助長する。そのため、馬を活用することが大切になります。馬は土壌の圧迫を防ぎ、土地が優れた状態に保たれ、植物は奥深く根付けるようになります。これが私たちの農作業のアイデアの基本事項です。加えて、通常、動物たちはビジネスにポジティブなエネルギーを与え、ディテールに目を向けさせてくれます。
ワインメーキングにおいて、これまでで一番の思い出はなんですか?
それは正に2009年から2011年、アンフォラを使用したブドウの発酵とワインの醸造を始めた経験です。目に見えない生物の群が活発にワインの質を作り上げていく、マイクロバイオロジーを直で見ることができる素敵な世界です。
初めて造ったワインについてお聞かせください。
自分自身で初めて造ったワインは、1999年のサンジョヴェーゼ・キャンティ・ルフィナ・ラストリカートです。ボトルの中で、何十年も熟成することができる、高い気品、優れたストラクチャーがあるワインです。偶然にも、ソムリエたちと、数ヶ月前にテイスティングする機会があり、素晴らしいフィードバックを受けることができました。1999年のヴィンテージを映し出してくれるワインです。
あなたにとってワインとは?
私にとって、ワインとは、人間性、記憶、歴史、土地、そして一言で言うなら「人生」です。誰がワインを造ろうと、市場の論理を考えるべきではありません。その代わり、その年、その土地におけるワインの1番の表現方法の論理を考えるべきです。残念ながら、人間とは時に市場のルールにしたがってワインを造ってしまうこともあります。
サステイナブルワインメーキングの未来についてお聞かせください。
私が見据える、私と会社の未来についてお話しします。造りうる限りにおいて最高のワインを造ること。その土地をベストな形で表現し、素材を高く尊重し、バイオダイナミックの実践が導く栽培を引き続き行いたいと思っています。
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