ワインペアリング

カリフォルニアのブドウ畑に広がる秋のすこやかな風景。
2026年8月24日
お月見の夜、縁側で月を眺めながら静かにグラスを傾ける。そんなひとときを、私フェデリーコは毎年心待ちにしている。2026年の中秋の名月は9月25日(金)。涼しくなり始めた夜風と、潄んだ秋の月に寄り添うワインを選ぶのは、イタリア人の私にとっても季節の喜びだ。 お月見とお酒の文化 お月見(十五夜)は、旧暦8月15日の満月を感じる日本の伝統行事。月見団子やすすきを飾り、秋の実りに感謝する。もともとは農作物の収穫を祝う風習で、月見酒の習慣も古くからある。近年はワインとともにお月見を楽しむスタイルも広まってきた。 イタリアの収穫祭と月の夜 実はイタリアにも、同じような秋の慣習がある。ローマ郊外のラツィオ州マリーノ市では毎年9月末、葡萄の収穫祭「サグラ・デッルーヴァ」が開催される。2026年は記念すべき第100回大会で、9月27日から10月7日まで続く予定だ。この祭りの豪華な伝統が、町の中央噴水から赤ワインが無料で流れ出すもの。100年以上続くこの伝統は、月の光のもとで収穫を祝う人々が集う光景だ。 収穫への感謝を月の光のもとで表す。日本のお月見とイタリアの葡萄祭りは、季節の喜びを共に分かち合うという意味で、根本のところで通じ合っている。 お月見に合うワインの選び方 月見のシーンにふさわしいワインには共通点がある。甘さと軽やかさ、肩の力を抜いてしみじみと楽しめるスタイル。そして花や果実の澄んだ香り。月の光のように夜空に広がるような芳香。辛口の赤よりも、甘口や微発泡のスタイルが月見団子や栗きんとんとも相性よく、秋の夜の雰囲気を高めてくれる。 今年のおすすめ:ドッピオ・パッソ・モスカート ドッピオ・パッソ・モスカート 2024 ¥2,200(税込) / 1本 詳細・購入はこちら...
イタリア・ラツィオ州の美しいブドウ畑
2026年8月8日
「揚げ物にワインは合わない」と思っていませんか?じつは逆です。油脂と高温が生む複雑な旨みは、正しいワインと出会うことで驚くほど昇華します。キーワードは「酸」と「泡」。この二つがあれば、天ぷらも唐揚げもコロッケも、別次元の食体験に変わります。 揚げ物とワインの相性、その科学 揚げ物がワインと合わないとされる理由は「油」です。しかし、油は味の敵ではなく旨みの媒体です。脂溶性の香り成分をまとった食材は、ワインの酸と触れることで油膜が洗い流され、口の中がすっきりリセットされます。スパークリングワインの炭酸ガスがこれをさらに加速する。揚げ物に最も合うのは高酸・発泡性のワインなのです。 よくある誤解:「赤ワインは揚げ物に合わない」は本当か 部分的には正しい。タンニンの強い重口の赤ワインは、揚げ物の油と反応してえぐみが際立つことがあります。しかし、タンニンが柔らかく酸の高い赤ワイン、サンジョヴェーゼやプリミティーヴォなら、唐揚げや竜田揚げと見事に調和します。「重口の赤はNG、軽・中口の赤はOK」と覚えてください。 揚げ物の種類別 ワイン選びの早見表 揚げ物の種類 おすすめワインタイプ 相性の理由 天ぷら(野菜・海老・白身魚) スパークリング(プロセッコ) 細かい泡と高酸が衣の油脂をリセット 唐揚げ(鶏・醤油下味) ロゼ・軽口赤(プリミティーヴォ)...
トスカーナ・キャンティ・ルフィーナのカステッロ・デル・トレッビオの丘陵の風景
2026年8月2日
しゃぶしゃぶ・キムチ鍋・湯豆腐など鍋の種類別に、合うワインを徹底ガイド。プーリア・サレントの居酒屋で必ずプリミティーヴォと帰る郷土料理の話も一緒に。
プーリア州アッタナシオ農園のブドウ畑
2026年8月1日
カレーに合うワインを産地と辛さ別に完全解説。日本のルーカレーにはプリミティーヴォが最高。1872年(明治5年)に日本に伝わったカレーと南イタリアワインの意外な黄金ペアリング。