お月見の夜、縁側で月を眺めながら静かにグラスを傾ける。そんなひとときを、私フェデリーコは毎年心待ちにしている。2026年の中秋の名月は9月25日(金)。涼しくなり始めた夜風と、潄んだ秋の月に寄り添うワインを選ぶのは、イタリア人の私にとっても季節の喜びだ。
お月見とお酒の文化
お月見(十五夜)は、旧暦8月15日の満月を感じる日本の伝統行事。月見団子やすすきを飾り、秋の実りに感謝する。もともとは農作物の収穫を祝う風習で、月見酒の習慣も古くからある。近年はワインとともにお月見を楽しむスタイルも広まってきた。
イタリアの収穫祭と月の夜
実はイタリアにも、同じような秋の慣習がある。ローマ郊外のラツィオ州マリーノ市では毎年9月末、葡萄の収穫祭「サグラ・デッルーヴァ」が開催される。2026年は記念すべき第100回大会で、9月27日から10月7日まで続く予定だ。この祭りの豪華な伝統が、町の中央噴水から赤ワインが無料で流れ出すもの。100年以上続くこの伝統は、月の光のもとで収穫を祝う人々が集う光景だ。
収穫への感謝を月の光のもとで表す。日本のお月見とイタリアの葡萄祭りは、季節の喜びを共に分かち合うという意味で、根本のところで通じ合っている。
お月見に合うワインの選び方
月見のシーンにふさわしいワインには共通点がある。甘さと軽やかさ、肩の力を抜いてしみじみと楽しめるスタイル。そして花や果実の澄んだ香り。月の光のように夜空に広がるような芳香。辛口の赤よりも、甘口や微発泡のスタイルが月見団子や栗きんとんとも相性よく、秋の夜の雰囲気を高めてくれる。
今年のおすすめ:ドッピオ・パッソ・モスカート
シチリア産モスカート・ビアンコ100%から造るドッピオ・パッソ・モスカートは、白桃、マスカット、オレンジの花を思わせる穏やかな甘い香りが特徴。アルコール度数が低めで、お月見の夜にぴったりの軽やかさがある。月見団子、栗きんとん、マスカット、洋梨など秋の甘味との相性は抜群。よく冷やしてそのまま楽しんでほしい。
もっと楽しむために
グラスはチューリップ型の白ワイングラスを選ぶと香りがより広がる。屋外や縁側で楽しむなら、割れにくいステムレスグラスも実用的だ。水を張った小さな器を置いて月を映すのも、風流なお月見の演出になる。
秋の夜に月を眺め、一杯のワインを手にする。それは特別な贅沢でも、難しいことでもない。日常の中の小さな豊かさだ。今年の中秋の名月(9月25日)に、ぜひドッピオ・パッソ・モスカートを1本手元に置いてほしい。


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