イタリア・ヴェネト州テヌータ・グリマーニのブドウ畑

リパッソとは?ヴァルポリチェッラ・リパッソの製法と味わいを完全解説

2026年9月4日フェデリーコ・ファネッリコメント0件

リパッソとは、一度仕込んだヴァルポリチェッラのワインを、アマローネやレチョートの醸造で出た搾りかす(ポンプ)に再び浸け、二次発酵させる醸造技法です。この「ダブル発酵」が生み出すのは、素直なヴァルポリチェッラよりも凝縮感があり、アマローネほど重くない、ちょうど中間の赤ワイン。ヴェローナでは昔から「ヴァルポリチェッラは毎日のワイン、アマローネは特別な日のワイン、リパッソは週末のワイン」と言われてきました。この言葉がリパッソの位置づけをすべて語っています。

よくある誤解:リパッソはアマローネの廉価版?

「リパッソ=格安アマローネ」と誤解されることがありますが、製法の出発点が違います。アマローネはブドウを約4カ月乾燥させ、糖分とエキスを最大限凝縮させたうえで独立したワインとして仕込みます。リパッソは、すでに発酵を終えたヴァルポリチェッラを、アマローネ醸造後に出た搾りかすに「再び通す(リパッサーレ)」技法。搾りかすからタンニン・糖分・乾燥ブドウのニュアンスを追加抽出することで深みを加えます。製法の出発点がまったく異なるため、味わいも性格も別物です。

味わいの特徴

ダークチェリー、プラム、ドライイチジク、チョコレート、スパイスの香り。タンニンはしっかりしていますが絹のように滑らかで、余韻にバニラとコーヒーのニュアンスが残ります。

項目 傾向
ボディ ミディアム〜フルボディ
酸味 中程度
タンニン 中程度〜しっかり、なめらか
香り ダークチェリー、プラム、ドライフルーツ、チョコレート
飲み頃温度 16〜18℃

産地で変わるスタイル

ゾーン 特徴
クラッシコ(丘陵) 昼夜の温度差が大きく、酸が豊かで香り複雑
ヴァルパンテーナ 中間的なスタイル、バランスが取りやすい
東ヴァルポリチェッラ 温暖な平地、ボリューム感とブルーベリー系果実味

ポンプへの浸漬期間は通常15〜20日。この二次発酵でアルコール度数が1〜2度上昇し、グリセリンも増えるため口当たりが丸くなります。熟成は12〜24カ月が標準で、大型のスラボニアンオーク樽かバリック(225L)が使われます。

日本での楽しみ方

ヴェローナに住んでいると、リパッソは本当に「週末の食卓ワイン」だと実感します。レストランよりも家庭の煮込み料理に合わせて気軽に開ける一本。その感覚を日本でも再現できます。

牛肉の赤ワイン煮込み、和牛のロースト、肉じゃが(醤油ベース)、鴨の照り焼き、ボロネーゼとの相性が抜群です。タンニンが脂を解きほぐし、ドライフルーツの甘さが醤油の旨みと親和します。飲み頃温度は16〜18℃。冬場は常温で、夏場は冷蔵庫から30分前に出すのがコツです。

フェデリーコのおすすめ

本場のリパッソは日本への安定入荷が限られますが、同じアパッシメント(乾燥ブドウ工法)の凝縮感と深みを楽しめるワインをSWIRLでご用意しています。プーリア産プリミティーヴォを文字通り「二段仕込み(ドッピオ・パッソ)」で造ったこの一本は、リパッソ好きの方にも自信を持っておすすめできます。

ドッピオ・パッソ・プリミティーヴォ(¥2,200)

選び方・飲み頃・似ているワイン

ラベルに「Valpolicella Ripasso DOC」の表示を確認してください。「スペリオーレ」とあれば長熟成の上位品。飲み頃はリリース後3〜8年。抜栓後はデカンタで30分待つと香りが開きます。似たスタイルとして、アマローネ(より重厚)、プリミティーヴォ系アパッシメントワイン、濃縮感ある南イタリア赤などが挙げられます。関連ガイド:ヴァルポリチェッラガイドアマローネガイド

よくある質問

Q. リパッソはどのくらい保存できますか?
A. 一般的に5〜10年。スペリオーレは10〜15年の熟成にも耐えます。

Q. リパッソとアマローネ、価格差の理由は?
A. アマローネは仕込み量が少なく熟成期間も長い。リパッソは同じヴェネト産ながら半分以下の価格帯が多いです。

Q. よくある失敗は何ですか?
A. 冷えすぎた状態で飲むのが最多。タンニンが硬く感じられ香りが閉じています。必ず16℃以上に温めてから開けてください。

Q. 日本でリパッソは買えますか?
A. 輸入専門店や都市部の百貨店ワインコーナーで入手できます。ラベルに「Ripasso」または「Valpolicella Ripasso DOC」の表示があります。

ヴェローナの人々が「週末のワイン」と呼ぶリパッソ。煮込み料理やパスタに、ぜひ一度合わせてみてください。

ドッピオ・パッソ ・ プリミティーヴォ

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Doppio Passo

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